大潟村の自然を大切に、安全・安心・高品質な生産物を真心こめてお届けします。

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米ぬか発酵肥料ができるまで

同友会のお米の美味しさと安全の理由は「即効性米糠発酵肥料」!

同友会は、全国の皆様に「安全で美味しいお米」をお届けするために、独自の栽培基準をつくり生産農家に徹底させて参りました。

安全で、しかも美味しいお米を全国にお届けし、味わって頂くにはそれなりの努力が必要でした。栽培方法の見直しから、低温倉庫に代表される保管場所の確保、配送システム等と様々な分野の研究を反芻しながら、試行錯誤を続けて参りました。その試行錯誤の中の最大の課題の一つに、有機肥料の問題がありました。

一口に有機肥料といっても、その種類は動物性、植物性に大別され、とにかく無数に存在します。ほとんどの原料は、その素性もはっきりしないばかりか、安全性についても大きな不安が残ります。


例えば、近年の豚糞、鶏糞、牛糞等を利用した堆肥は、抗生物質・ホルモン剤を使用して飼育された家畜からのものである可能性も否めないことから、同友会では水田への影響を最優先に考え、これらの使用を避けてきました。

しかし米づくりにとって肥料は、絶対に欠かすことのできないものです。

「安全性が極めて高く、外国産にたよらない純国内産の素性が明白な原料で、しかも継続的かつ安定して入手できるもの・・・、それは何か。」

実はこのような一見厳しいかとも思える条件を、見事にクリアする有機質原料があったのです。
それは我々稲作農家のあまりにも身近なところに存在していました…。

"米ぬか"です。


米ぬかは玄米を精米するときに生産される副産物。そもそもお米が発芽するとき、生長の栄養分となる源そのものであり、米ぬかには生命発生のパワーが秘められているのです。

しかもその副産物としての米ぬかが肥料として使用できるとなれば、それはまさに自然循環の中でのお米づくりを可能にし、安全を約束するものなのです。

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私たちが精米過程で出した米ぬかが(有)ゆうきに集められます。
純大潟村産の米ぬかです。


またその自然の産物の米ぬかを再度、田んぼに戻してやるという意味において、土壌にも極めてやさしいといえます。

土壌にやさしいということは、つまり、イネや私達人間にとってもやさしい(安全である)ことの証であり、循環持続的なリサイクル農法のお手本にもなります。

「安全な食品を食べることは人間の理想。それはつくる我々の側にとっても理想であり目標です。」

という崇高な理念に向けて邁進できる道が、同友会生産者の前に大きく開かれたように誰もが感じていました。

遠かった試行錯誤の道

ところが、同友会の目指すべき方向性に確かな手ごたえを持っていたはずの我々の前につきつけられたのは、この生の米ヌカ等の有機質原料がもっている致命的ともいえる特性だったのです。

~北東北では、生ぬかは窒素の発現が遅く、強い醗酵臭を伴った~

(有)ゆうき工場内の米ぬか発酵プラント (有)ゆうき工場内
米ぬか発酵プラント
(全長80メートル)

生ぬかは、野菜類・果物(スイカなど)の味を良くすると注目され、昔から優良な味付け肥料として使われていた経緯があったことから、なんとかしてイネの肥料として生の米ぬかを生かせないかという強い思いがありました。

しかし、実際にイネに施用しようとすると、窒素の発現が遅いという致命的な問題を抱えていたのです。

東北秋田の4月中旬以降から6月にかけての気温は、年間の日照時間が最も長い月々である割には低く、その積算温度の低さが土壌の地温の上昇を妨げるのです。

大潟村の水田は元来肥沃な土壌で、後期の窒素発現が多いこととあいまって、イネの倒伏をまねいたり、いもち病多発の元凶になったりした年もあります。

また米ぬかの含有成分は、他の有機質肥料との対比において、燐酸、カリ、マグネシウム、ビタミンB群を多く含んでいます。
ということは、いろいろな作物の肥料としては、必要不可欠な有効成分を総合的に含んでいることになります。

しかし、油脂分を18%含むうえ、炭素含量が多いがために分解が遅く、強烈な醗酵臭を伴いました。ゆえに有機肥料としては敬遠され、格付けとしても低いところに甘んじなければならず、当時としては日の目を見ることがなかったのです。

大潟村は、かつては日本第2の湖だった八郎潟を干拓してできた新生の大地です。湖底の太古から堆積した魚介類や海藻類により、ミネラル類やアミノ酸が豊富に含有されています。ですから有機質をたっぷり含んだ肥沃な土壌なのです。今でも田んぼをスコップで掘り起こすと、数多くの貝殻がでてきます。

同友会が求めた「おいしくて安全なお米」がついに誕生!

研究開発者(須田雄悦氏)との努力の末に米糠がみごとに融合!

自然の産物としては極めて優良なものではあるが、その裏腹な特性によって日の目を見るに至っていない米ヌカを不動の有機肥料にまで育て、押し上げたのが、『速効性米糠醗酵肥料』だったのです。

それは我々が求め、試行錯誤の末に、漸くたどり着いた米糠有機肥料の最終成果として位置付けられました。

この肥料は大潟村産の米ヌカだけを使用し、土壌に棲む自然菌の作用を強めた種菌を用い、強力に無臭醗酵を行ったもので、酵母を多量に含む自然の産物そのものであります。

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向かって左から 生の米ぬか、発酵米ぬか、それをペレット状にしたもの

現在市販されている有機肥料の殆どは、作物の必要とする成分バランスを崩しており、化学肥料の添加なしでは栽培できません。

しかし、速効性米糠発酵肥料は原料が米ヌカだけですので、作物の必要とする成分を総合的に含んでおり、イネはもちろんのこと、堆肥と併用することで野菜でも完全な有機栽培ができます。

良質種菌を用い、強力に醗酵を進め、成分含量を濃縮するとともに、水溶性成分を高めているため、イネ等の作物の生育初期からその効果をあらわし、その後 60日から70日間にわたって肥効が持続するという、底知れぬパワーを貸与させられています。

ですから、水稲では慣行の窒素施用成分をこの肥料の窒素成分に代えるだけで、全量元肥施用の完全な有機質肥料だけの栽培が可能となります。


我々の試験の結果では、慣行栽培に比べ、良質性、つや、日持ち、収量性、食味がともに勝っております。

また、この肥料を施した野菜は良質多収で、ネコブ病等の土壌病害の発生が少なく食味の優れることが最大の特徴です。

同友会の目指すべき道。それは今も昔も変わらずに…

全国の一般消費者向けの米糠醗酵肥料 全国の一般消費者向け
米糠醗酵肥料

現在の有機質肥料の大部分は輸入に頼らざるを得ないのが実情です。

原価もそう高価なものではないかわりに、経済合理性を追求するがゆえに、素性の知れない原料や抗生物質・ホルモン投与された可能性の高い家畜から生成された原料、また遺伝子を組替え操作した原料等が氾濫・流通しています。

同友会は一貫してそれらの原料の使用を避けて参りました。

安全な食料の確保は現在の日本では至上の課題になっております。それに対応するかたちで有機栽培志向も高まりをみせています。

我々は安全で有効な有機質肥料を確保するため、米糠の威力と肥料としての総合的な栄養バランスにいち早く目をつけ、試行錯誤を繰り返した末に、『速効性米糠発酵肥料』を世に問いました。

倉庫に積まれた、私たち農家向けの速効性米糠発酵肥料 生産者向け米糠醗酵肥料

これは従来の肥料になかった優れた特性を与えられ誕生したものであり、純大潟村産の永久に再生産可能な純米100%の米糠を原料にしています。

ですから安全性と信頼性においては、いまだ他の有機質肥料の追随を許さずに、有機質肥料の中でも群を抜いています。

この極めて優れた『速効性米糠醗酵肥料』について、我々同友会は開発研究者と共に特許申請を行い、製造技術の所有権を確実なものにし、オリジナルなお米づくりを進めております。

同時に、この米糠が持つ更なる力を導き出すために、日々研究・開発に取り組んでおります。


同友会は「日本全国の皆様に安全で美味しいお米を届ける」ことが基本です。

そしてそれは、今も昔もかわらずに農業に誇りを持った我々生産者に脈々と息づいています。

今後もこの自然にやさしい「速効性米糠発酵肥料」を使い、「安全で美味しいお米」を追求しながら、循環持続的なリサイクル農業を続行いたします。

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